バックナンバーはこちら。
https://www.simulationroom999.com/blog/compare-matlabpythonscilabjulia5-backnumber/
はじめに
前回でフーリエ変換と逆フーリエ変換の導出を行った。
今回は、パラメータを角周波数から周波数に変えたものを見てみる。
登場人物
博識フクロウのフクさん

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
【再掲】フーリエ変換と逆フーリエ変換

まずは、フーリエ変換と逆フーリエ変換を再掲。
フーリエ変換
\(
\displaystyle F(\omega)=\int_{-\infty}^{\infty}f(t)e^{-i\omega t}\,dt
\)
逆フーリエ変換
\(
\displaystyle f(x)=\frac{1}{2\pi}\int_{-\infty}^{\infty}F(\omega)e^{i\omega x}\,d\omega
\)
角周波数から周波数へ

前回導出したフーリエ変換は角周波数\(\omega\)を元に算出するものだ。

まぁ、そういう式になってるね。

これを周波数を元に算出するパターンもある。

というか、角周波数と周波数の違いがわからねぇ・・・

角周波数は、1秒間に何ラジアンの角度が変化するかを示し、単位はラジアン毎秒 (rad/s)。
周波数(f)は、1秒間に何回の周期があるかを示し、単位はヘルツ (Hz)

そういう関係性か。

1秒間の間の角度変化か回数変化の差ってことだな。
つまり、両社の間には、角度と1回転という差しかないと言える。
よって、角周波数と周波数の変換は以下の式になる。
ちなみに、周波数は一般的にfrequencyの略であるfを使うが、
関数を示すfと重複するから、ここではkを使用する。
\(
\omega=2\pi k
\)

なんだこれだけか。

これをフーリエ変換と逆フーリエ変換に適用すると以下になる。
フーリエ変換(周波数型)
\(
\displaystyle F(k)=\int_{-\infty}^{\infty}f(t)e^{-2\pi i\omega t}\,dt
\)
逆フーリエ変換(周波数型)
\(
\displaystyle f(x)=\frac{1}{2\pi}\int_{-\infty}^{\infty}F(k)e^{2\pi i\omega x}\,d\omega
\)

単に代入しただけだね。

このシリーズでは基本的には角周波数のものを扱うが、
一応周波数で見るものも多いので紹介をしておいたって感じだ。
まとめ

まとめだよ。
- フーリエ変換には角周波数を扱うものと周波数を扱うものがある。
- 角周波数と周波数の間には角度と1回転という差があるのみ。
- よって、周波数に2πをかければ角周波数となる。
バックナンバーはこちら。
マンガでわかるフーリエ解析
手を動かしてまなぶ フーリエ解析・ラプラス変換
物理数学 量子力学のためのフーリエ解析・特殊関数
単位が取れるフーリエ解析ノート
今日から使えるフーリエ変換 普及版 式の意味を理解し、使いこなす
コメント