【入門】多変量関数の連鎖律①【数値計算】

【入門】多変量関数の連鎖律①【数値計算】 数値計算
【入門】多変量関数の連鎖律①【数値計算】

合成関数の微分(連鎖律)の証明

合成関数の証明をしていく。

まず、合成関数の微分した際に以下のルールが適用できる。

\(
\displaystyle\{f(g(x))\}^\prime=\frac{dy}{du}\frac{du}{dx}
\)

これを証明していく。

\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle\{f(g(x))\}^\prime&=&\lim_{h\to0}\frac{f(g(x+h))-f(g(x))}{h}\\
\displaystyle&=&\lim_{h\to0}\frac{f(g(x+h))-f(g(x))}{\color{red}g(x+h-g(x))}\frac{\color{red}g(x+h-g(x))}{h}\dots(分母分子にg(x+h)-g(x))\\
\displaystyle&=&\lim_{h\to0}\frac{f(g(x+h))-f(g(x))}{g(x+h)-g(x))}\cdot g^\prime(x)
\end{eqnarray}
\)

分母分子に\(g(x+h)-g(x)\)に書けるという少しトリッキーなことをしている。
あとは、2番目と最後の式の変形が少し分かりにくいかもしれないが、
以下が成立するため。

\(
\displaystyle g^\prime(x)=\lim_{h\to0}\frac{g(x+h)-g(x)}{h}
\)

これを代入しただけとなる。

そして、
\(g(x+h)-g(x)=j\)
とし、\(h\to0\)のとき、\(j\to0\)なので
先ほどの式は以下に変形できる。

\(
\begin{eqnarray}
g(x+h)&=&g(x)-j\\
\displaystyle \{f(g(x))\}^\prime&=&\lim_{j\to0}\frac{f(g(x+j))-f(g(x))}{j}\cdot g^\prime(x)\\
&=&f^\prime(g(x))g^\prime(x)
\end{eqnarray}
\)

ここまでくれば後一歩。

\(
\begin{eqnarray}
u&=&g(x)\\
\displaystyle \{f(g(x))\}^\prime&=&f^\prime(g(x))g^\prime(x)\\
\displaystyle &=&\frac{dy}{dx} =f^\prime(u)g^\prime(x)=\frac{dy}{du}\frac{du}{dx}\\
\displaystyle \frac{dy}{dx}&=&\frac{dy}{du}\frac{du}{dx}//
\end{eqnarray}
\)

というわけで、ちゃんと最初の式になった。

つまり、合成関数の微分は、中間変数が定義できれば、
中間変数を微分、中間変数での微分の組み合わせで表現しなおせるってことになる。

結構ややこしいものではあるが、
いろいろな関数の組み合わせで何回か練習するとサクっとできるようになると思う。

まとめ

  • 多変数関数の連鎖律に突入したが、これを理解するのに必要な知識があるため、それらを列挙。
  • 合成関数について説明。
  • 合計関数の微分(連鎖律)について説明。
  • 合成関数の微分(連鎖律)の証明を実施。

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