【プラント】最小構成のMBD事例 第2章 その5【Modelica④】

【プラント】最小構成のMBD事例 第2章 その5【Modelica④】 事例
【プラント】最小構成のMBD事例 第2章 その5【Modelica④】

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はじめに

Modelicaのプログラミング言語としての簡単な説明。
Massモデル定義についてさらに掘り下げ、Flangeについて。

それに付随してModel間接続の話。
力学的接続には第3法則(作用・反作用)が関連する話。
などなど。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

Modelicaの剛体モデル

フクさん
フクさん

前回に引き続きModelicaモデルの話。
PartialRigidこと剛体モデルを再度貼っておこう。

partial model PartialRigid
  "Rigid connection of two translational 1D flanges"
  SI.Position s
    "Absolute position of center of component (s = flange_a.s + L/2 = flange_b.s - L/2)";
  parameter SI.Length L(start=0)
    "Length of component, from left flange to right flange (= flange_b.s - flange_a.s)";
  Flange_a flange_a "Left flange of translational component" annotation (
      Placement(transformation(extent={{-110,-10},{-90,10}})));
  Flange_b flange_b "Right flange of translational component" annotation (
      Placement(transformation(extent={{90,-10},{110,10}})));
equation
  flange_a.s = s - L/2;
  flange_b.s = s + L/2;
end PartialRigid;
太郎くん
太郎くん

これの中のFlange_a、Flange_bってのが今回の話の焦点だね。

フクさん
フクさん

そうそう。

Flangeとは?

太郎くん
太郎くん

そもそもFlangeって何?

フクさん
フクさん

まぁ円筒形の物体って程度かな?
具体的に何ってものはないが、一応Wikipediaから定義を引用しよう。

フランジ(突縁,英: flange)とは、円筒形あるいは部材からはみ出すように出っ張った部分の総称。同じような形態ではあるがまったく異なる用途のものがいろいろあり、それぞれの分野で「フランジ」と呼ばれる。それぞれの分野の「フランジ」は相互にほとんど関連性はないが、つばのような形状をしている点では一致する。

Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8)
太郎くん
太郎くん

へー。
いろんな分野で使われる言葉であるが故に明確な定義がないってところかー。

フクさん
フクさん

というわけで先も言ったように
「円筒形の物体」程度に思っておけば良いよ。

ModelicaのFlange

フクさん
フクさん

Modelicaに於いてのFlangeの定義を見てみよう。

connector Flange "One-dimensional translational flange"

  SI.Position s "Absolute position of flange";
  flow SI.Force f "Cut force directed into flange";
end Flange;
太郎くん
太郎くん

FlangeはModelじゃなくて・・・。
connector?

フクさん
フクさん

構造的にはModelと同様なものではあるが、
主にブロック間の接続に特化した定義だね。
まぁ複数のModelを繋ぎ合わせるためのインターフェースと思っておけば良い。

太郎くん
太郎くん

SI.Force fの前のflowってなんだろ?

フクさん
フクさん

flowは
「接続されたポート間の総和がゼロとなる物理量」
を示すもので、
ModelicaのFlangeに於いては作用・反作用を実現してる感じだね。

太郎くん
太郎くん

作用・反作用?

フクさん
フクさん

運動の第3法則だな。
Wikipediaから引用しよう。

運動の第3法則(うんどうのだいさんほうそく、英: Newton’s third law)または作用・反作用の法則(さよう・はんさようのほうそく)は、2物体が互いに力を及ぼし合うとき、それらの力は向きが反対で大きさが等しいと主張する経験則である。一つだけで物体に働く力は存在せず、必ず逆向きで大きさが等しい力がどこかに存在している事を主張する法則である。

Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%81%AE%E7%AC%AC3%E6%B3%95%E5%89%87)
太郎くん
太郎くん

ほー。
これを簡単に実現してくれる接頭辞ってことか。

Modelicaを使うには?

太郎くん
太郎くん

Modelica言語の文法的な話はなんとなーくわかってきたけど、
実際に動いている状態を見ないとピンとこないなー。

フクさん
フクさん

Modelicaをサポートするツールはいろいろあるけど・・・。

太郎くん
太郎くん

さくっと試せるのとか無いの?

フクさん
フクさん

あるよ。
どういうツール群があるか次回紹介してみよう。
その中から使いやすいのを選ぶって感じかな。
まぁほぼ一択な気はしてるけどねー。

太郎くん
太郎くん

じゃーよろしくー。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • Flangeの説明。
    • 様々な領域で使われる用語ということもあり「円筒形の物体」程度の定義。
  • ModelicaのFlange。
    • connectorタイプでModel間の接続用インターフェース。
    • flow接頭辞は運動の第3法則(作用・反作用)を実現するのに便利。
      • 力(Force)の宣言で利用されてる。

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