MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 その65【状態空間モデル㉓】

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 その67【状態空間モデル㉕】 数値計算
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 その67【状態空間モデル㉕】

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はじめに

前回から、DCモータで使用される微分方程式を洗い出している。
角速度からの角度、電流からの角速度は特定可能。
電圧からの電流はちょっとややこしいことになっている。

今回は、電圧からの電流を求める微分方程式を導出する。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

キルヒホッフの第2法則に則って電圧導出式の合体

フクさん
フクさん

前回の式を再掲。

モータを電気回路と見なした場合

\(
E(t)=RI(t)+L\dot{I}(t)
\)

モータの逆起電力を電圧で表現した場合

\(
E_k=-K\omega(t)
\)

フクさん
フクさん

これらを合体させれば電圧と電流の関係式が出来る。

太郎くん
太郎くん

合体って、どう合体させれば・・・。

フクさん
フクさん

キルヒホッフの第2法則からすると単純に足し合わせればOK。
具体的には以下の式になる。

\(
E(t)-K\omega(t)=RI(t)+L\dot{I}(t)
\)

太郎くん
太郎くん

あ、合成ってそういうことなのね。
逆起電力は、モータ駆動の電力とは逆だから、結果的には引くことになるのか。

電圧→電流の式に変形

フクさん
フクさん

先ほどの式は電流から電圧を求める式になっている。
これを電流から電圧を求める式に変形する。

太郎くん
太郎くん

んー?とりあえず、移項すればOKか?

フクさん
フクさん

正解。

フクさん
フクさん

そして、欲しいのは状態量を1階微分したものだから、
すでに1階微分済みの電流のまま式を変形する。
つまり移項するだけで目的達成だ。

\(E(t)-K\omega(t)=RI(t)+L\dot{I}(t)\)
\(E(t)=K\omega(t)+RI(t)+L\dot{I}(t)\)
\(\dot{I}(t)=\displaystyle -\frac{K}{L}\omega(t)-\frac{R}{L}I(t)+\frac{1}{L}E(t)\dots(3)
\)

太郎くん
太郎くん

あ、ホントに電流\(I(t)\)の1階微分を求める式になった。

フクさん
フクさん

これで必要な微分方程式が求まった状態だ。

太郎くん
太郎くん

じゃ、次はこれらを元に状態方程式を組み上げるんだね。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • キルヒホッフの第2法則に則って電圧導出式を合体さえた。
    • 単純に加算。
      • しかし、今回は逆起電力なので、結果的には引き算にはなる。
  • 電流から電圧を求める式に変形。
    • 電流が1階微分されているが、元々電流の1回微分が欲しいのでちょうど良い。

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