【DoCAN】車両診断通信 その8【ISO-TP③】

車両診断通信

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はじめに

車両診断通信のネットワーク層の話。
アドレッシングフォーマットの続き。

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登場人物

博識フクロウのフクさん

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

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Extended addressing

フクさん
フクさん

前回の続きで次はExtended addressing
構成はこんなん。
ちなみに11bitと29bitどっちもある。

CANIDDataField
1byte2byte~
N_AIN_TA
太郎くん
太郎くん

あれ?
今までのアドレッシングフォーマットはCANIDの中で閉じてたけど、
これはDataFieldも使うんだね。

フクさん
フクさん

そうだね。
Normal addressingにN_TAの情報を付加して拡張版としたイメージだね。

太郎くん
太郎くん

これはどういう特性があるの?

フクさん
フクさん

私もこのアドレッシングフォーマットは見たことないので、推測になるが、

  • 元々Normal addressingで運用していた。
  • ノード数が増えてCANIDが枯渇し始めた。
  • N_AIを固定にしてN_TAでハンドリングし始めた。

って感じではなかろうか。
Normal addressingのN_AIがノード数分あるのに対して、
Extended addressingはノード数ではなく、物理アドレスと機能アドレスグループの分だけで済むって効能がある。

太郎くん
太郎くん

なるほど。
Normal addressingはCANID毎に意味を持たせていたから、枯渇し易いのか。
IPv6を彷彿させる話だね。

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11bit Mixed addressing

フクさん
フクさん

次はMixed addressingの11bitIDの場合。
構成はこんなん。

CANIDDataField
1byte2byte~
N_AIN_AE
太郎くん
太郎くん

ん?なんかExtended addressingに似てるね。
N_TAがN_AEになったくらい?
実は一緒ってオチはない?

フクさん
フクさん

N_AEの役割が重要になるんだよ。
IPアドレスでいうところのネットワーク部に相当するもので、
ゲートウェイを跨いだ通信がすることが想定される場合に使われるイメージ。
まぁN_TAもゲートウェイを跨いではいけないという理由は無いので、結果的には一緒ってオチはあり得る。
ただ、動機が異なることだけは覚えておいた方が良いね。

太郎くん
太郎くん

なるほど。
似てるけど、こっちはゲートウェイを意識しているってことか。

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29bit Mixed addressing

フクさん
フクさん

で、気づいたかもしれないけど、Mixed addressingは11bitIDと29bitIDで大きく異なる。
29bit Mixed addressingの構成はこんなん。

CANIDDataField
24-28[bit]16-23[bit]8-15[bit]0-7[bit]1byte2byte~
0x18N_TAtypeN_TAN_SAN_AE
フクさん
フクさん

N_TAtypeは、
物理アドレスの場合は0xCE。
機能アドレスの場合は0xCD。

太郎くん
太郎くん

これは、前回出たNormal fixed addressingにそっくりだね。

太郎くん
太郎くん

ということはNormal fixed addressingで且つゲートウェイを意識したアドレッシングフォーマットってことか!

フクさん
フクさん

たぶんそうだと思う。

フクさん
フクさん

ECUがむちゃむちゃ増えることを想定した一番なんでもありなアドレッシングフォーマットだね。
ただ、ネットワーク設計をきっちりする必要があるので、
これもあまり日の目を見ないのも事実で、私も実際にこの仕様で動いているのは見たことない。

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アドレッシングフォーマット考察

太郎くん
太郎くん

アドレッシングフォーマットっていろいろあったけど、
どれが良く使われるのかな?

フクさん
フクさん

うーん、私の経験則になってしまうが、
Normal AddressingとNormal fixed addressingがほとんどじゃないかなぁ。
理由はいろいろあるんだろうけど
DoCANの前身でKWP2000と呼ばれる通信フォーマットがあるんだけど、
あれの仕様を可能な限り踏襲するとNormal AddressingかNormal fixed addressingになるんだよ。
あと、すべてのECUが車両診断通信に対応する必要もないので、
ECUの数が増えたことが直接N_AI、N_TA枯渇ってわけでもないんだよね。

キーワードプロトコル2000 (Key Word Protocol、KWP2000と略記)とは、 車載診断システム(OBD)に使用される通信プロトコルで ISO14230という国際規格に準拠した自動車のダイアグノシス通信規格のことである。

このプロトコルは、コンピュータネットワーキングにおいてOSI参照モデルアプリケーション層から、通信セッションの開始、維持、終了に関してOSIモデルのセッションレイヤーまでカバーしている。

Wikipediaより
太郎くん
太郎くん

車両診断通信しなくてもよい?
たしか法規的に対応しないとダメだったと思ったけど。

フクさん
フクさん

法規的に対応するのはエミッション系と呼ばれるもので、
エンジン制御とトランスミッション制御のように排ガスに関連のあるECUなんだよね。
それ以外は法規的には求められていない。

太郎くん
太郎くん

ってことは枯渇はしない?

フクさん
フクさん

法規要件だけだったらね。
故障診断通信としては工場での組付け後動作確認や市場不具合解析の目的もあるんで、
ここらへんの費用対効果があれば実装されることは多い。
よって、完成車メーカの方針次第ってことになるね。

太郎くん
太郎くん

どちらにしてもいずれ枯渇するかもしれないし、
知っておいて損は無いってことか。

フクさん
フクさん

そうなるね。

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まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • Extended addressingはNormal addressingのN_TA追加の拡張版。
  • Mixed addressingは11bitID版と29bitID版がある。
    • 11bitID版はNormal addressingベースのゲートウェイ越え想定版。
    • 29bitID版はNormal fixed addressingベースのゲートウェイ越え想定版。

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