【DoCAN】車両診断通信 その46【UDS⑥】

【DoCAN】車両診断通信 その46【UDS⑥】 車両診断通信

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https://www.simulationroom999.com/blog/diagnostic-communication-backnumber/

はじめに

ISO14229ことUDSの話。
A-COMSTACKとは別のオープンソースなAUTOSARについて。

登場人物

博識フクロウのフクさん

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

AUTOSAR-DCM

太郎くん
太郎くん

前回で、各サービスの話は終わったと思うのだけど、
そうすると次はシミュレーションに向けての話になるのかな?

フクさん
フクさん

そうだねー。

太郎くん
太郎くん

確かAUTOSAR-CanTpはISO15765-2を実現している機能で、
今回のUDSことISO14229は自分で作りこむ感じになるのかな?

フクさん
フクさん

作りこむ部分もあるんだけど、
ISO14229を実現しているAUTOSAR-BSWも存在する。

太郎くん
太郎くん

え?そうなの?
名称はあるの?

フクさん
フクさん

名称はDCM(Diagnostic Communication Manager)。

太郎くん
太郎くん

おー。
じゃーそれを使えばOKだね。

オープンソースなAUTOSAR-DCM

太郎くん
太郎くん

話の流れからすると、A-COMSTACKにDCMが含まれているんだよね?
だったら楽勝じゃん!!

フクさん
フクさん

A-COMSTACKにはDCMは含まれてないんだなーこれが。

太郎くん
太郎くん

ダメじゃん!
どうするの?!

フクさん
フクさん

今回もオープンソースなAUTOSARに頼る。

太郎くん
太郎くん

え?あるの?

フクさん
フクさん

OpenSARってのがある。

OpenSAR

GitHub - parai/OpenSAR: This repo has been ABANDONED, all code merged into https://github.com/parai/as
This repo has been ABANDONED, all code merged into - GitHub - parai/OpenSAR: This repo has been ABANDONED, all code merg...
太郎くん
太郎くん

これってライセンス的にはどうなるの?

フクさん
フクさん

特に明言されてはいないのだけど、
恐らくA-COMSTACKと同じく、
商用利用する場合はAUTOSARパートナーである必要はあるんだと思う。

太郎くん
太郎くん

じゃー、今回も勉強用と割り切るか。

太郎くん
太郎くん

ふと思ったのだけど、
このOpenSARってCanTpは含まれていないの?

フクさん
フクさん

含まれてるよ。

太郎くん
太郎くん

あれ?
だったら、最初からこれ使えば良かったんじゃない?

フクさん
フクさん

まぁそれでも良かったんだけど、
一点ちょっとした問題があってねー。

太郎くん
太郎くん

なにが問題なの?

フクさん
フクさん

現状ではとりあえず秘密だ。

OpenSARの経緯

フクさん
フクさん

ちょっとOpenSARの経緯について、推測交えて説明しておく。

太郎くん
太郎くん

推測?

フクさん
フクさん

うん。
知らない間にいろいろあったみたいで、確証を得る情報ソースが無かったんで推測が入る。

フクさん
フクさん

大体こんな経緯。

  • 元々はスウェーデンのArcCore AB社が開発。(事実)
    • 当時のパッケージ名称は「Arctic Core」。(事実)
  •  「Arctic Core」はAUTOSAR r3.x版とr4.x版が存在し、r3.x版がオープンソースとして公開。(事実)
  • その後、 ArcCore AB社がVector社の100%子会社化。(事実)
  •  「Arctic Core」r3.xはオープンソースとして公開済みであったため「OpenSAR」と名を変えてオープンソースなまま今に至る。(推測)
太郎くん
太郎くん

最後のが推測なんだね。

フクさん
フクさん

私が最初に知ったのは「Arctic Core」の時代で、
ソースコードもArcCore AB社から入手出来てたんだよね。
気が付いたら、ArcCore AB社がVector社の子会社になってて、
え?ソースコードどこいったの?って探したらOpenSARに行き着いたわけだ。

太郎くん
太郎くん

なかなかすごい話だね。

フクさん
フクさん

次回はシミュレーション構成の話かなー。
結構特殊なことになるんで。

太郎くん
太郎くん

いや、あんまり変なことはしないでよ・・・。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • ISO14229に対応するAUTOSAR-BSWはDCM。
  • A-COMSTACKにはDCMは含まれていない。
  • OpenSARという別のオープンソースAUTOSARがあり、それにはDCMが含まれている。

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