
まだ続きます。
なかがき、二回目です。
とうとう宇宙に飛び出してしまいました。
宇宙へ出たあたりを書く際には、「衛星軌道上」という言葉を使うかどうかで少し悩みました。
何しろ、この世界には、たぶん人工衛星がありません。
衛星軌道という考え方そのものは存在してもよさそうですが、作中の人たちがその言葉を普通に使うかどうかは別の問題です。
だからといって、
「常に星へ落ち続けているが、それ以上の速さで横へ移動し続けているため、地面へは落ちない場所」
などと説明しても、かなり意味不明です。
結局、軌道速度や脱出速度については、だいたい無視することにしました。
高度だけを考えるなら、時速五キロメートルでも三日間飛び続ければ、三百六十キロメートル上空まで行けます。
それなら、三日くらいかければ宇宙へ出ること自体はできそうです。
横方向にどれくらいの速度が必要なのかは、精霊翼に任せます。
そして、宇宙へ出たと思ったら、今度は太陽まで行ってしまいました。
この世界の星と太陽の距離は特に決めていませんが、地球と太陽と同じくらいだと仮定すると、約一億四千九百六十万キロメートルです。
これを一年で移動するには、平均で時速約一万七千キロメートル。
速い。
十年間にすれば、時速約千七百キロメートルまで下がります。
それでも十分速いのですが、精霊王が飛ぶ速度としては、まだ受け入れやすい気がします。
しかし、十年間にすると別の問題が起きます。
二十歳手前だったセトが、帰ってくる頃には三十歳手前になります。
シアとネアはあまり変わらないでしょう。
フィオラも、おそらくあまり変わりません。
セトだけ十歳ほど年を取ります。
それはさすがに、この先の話へ影響が大きすぎます。
よって、一年にしました。
なお、現実には星も太陽の周りを動いていますし、太陽へ向かって飛べば単純に近づけるというものでもありません。
そのあたりまで考え始めると、物語を書く時間より、電卓をたたいている時間の方が長くなります。
物語を読みながら電卓をたたき始めた人は、きっと私と同類です。
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