【CANoe】最小構成のMBD事例 第2章 その271【仮想ECU連携⑧】

【CANoe】最小構成のMBD事例 第2章 その271【仮想ECU連携⑧】 事例
【CANoe】最小構成のMBD事例 第2章 その271【仮想ECU連携⑧】

バックナンバーはこちら。
https://www.simulationroom999.com/blog/model-based-of-minimum-2-backnumber/

はじめに

前回まででCANoeを仮想HILS、AUTOSAR-XCPを仮想ECUとした構成にするための作業が一通り完了。
仮想ECU側は従来のままでも動作するが、仮想HILS側を1ms駆動にしたので、
それに合わせて仮想ECU側も1ms駆動になるような修正を入れた。

今回は実際にこの構成で動作確認してみる。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

まずは構成の再確認

太郎くん
太郎くん

今回こそ、動作確認の回だねー。

フクさん
フクさん

その前に一旦構成の再確認だ。

CANoe版仮想HILSと仮想ECU連携の構成、指令器、仮想ECU、XCPスレーブ、python、python-can、AUTOSAR-XCP、疑似制御器(CAPL)、※ここに制御器がのる体、仮想HILS(FMU)、FMI、Virtual CAN Bus、XCP on CAN-FD、CANoeシミュレーションバス、CANoe
太郎くん
太郎くん

そうそう!
こんな感じで結構ややこしいことになってたんだよー。

フクさん
フクさん

これに合わせて調整してきたわけだから、
バグみたいなのが無ければ動く・・・はず・・・。

太郎くん
太郎くん

(地味に自信無いんだな・・・。)

CANoe仮想HILS、AUTOSAR-XCP仮想ECUの動作確認

太郎くん
太郎くん

じゃー、動かすよー。

・・・

太郎くん
太郎くん

おー!
なんか結構キレイな波形が取れた!

CANoe仮想HILS、AUTOSAR-XCP仮想ECU連携動作結果、Target、Speed、Voltage、Current
フクさん
フクさん

これはCANoe側の仮想HILSが1msで駆動出来てるおかげだね。

太郎くん
太郎くん

ここまでちゃんと動くなら実用でも十分通用しそうだ。

フクさん
フクさん

そうだね。
Python環境の場合は応答性がどうしても解決できなかったが、
CANoeならば1msオーダーの応答性にも耐えられるってことがわかった。

今回の仮想HILS達を含めた検証プロセスを考えると?

太郎くん
太郎くん

と、すると検証プロセスで考えると・・・。
以下の流れが作れそうってところか。

  • まずはPyFMIベースの仮想HILSで大雑把な動作確認
  • CANoeにFMUを読ませた仮想HILSで精度高めの動作確認
  • 本物のHILSでさらに精度の高い動作確認
  • テストベンチでコンポ―ネント含めた動作確認
  • 実車で動作確認
フクさん
フクさん

そうだね。
下に行くほど検証の精度は高くなるけど設備の確保が難しい
その設備の確保の難しさを上側の工程である程度担保して、可能な限り確保難な設備利用を減らす
ってアプローチだね。

太郎くん
太郎くん

まぁどれだけ本物に近いFMUを作れるかってところもポイントになる気もするけど、
流れとしては手戻りを減らせる良いプロセスになりそう。

フクさん
フクさん

とうわけで当初の目的はほぼ完成ってところかな?

太郎くん
太郎くん

あ、そうか。
なんとか低コストでHILSを実現するってのが当初の目的か。
仮想HILSどころか仮想ECUまでやってしまったから目的以上の成果が出た気がする。

フクさん
フクさん

まぁHILSの動作確認を使用と思うとECU側も準備しないといけないし、
当然の流れではあるかな。

太郎くん
太郎くん

これで上司に自信もって報告できる。
あとは上手く報告書をまとめてしまえば!

フクさん
フクさん

それは太郎くんが頑張ってね。

太郎くん
太郎くん

資料作りだけなら得意だから大丈夫!

ソースコードとか

フクさん
フクさん

使用したソースコードはGithubに放り込んである。

1ms駆動対応のAUTOSAR-XCPこと仮想ECU

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • CANoe仮想HILS、AUTOSAR-XCP仮想ECUの実験構成を再確認
  • 上記の動作確認実施。
    • かなりキレイな波形が取れている。
    • CANoe環境であれば1msオーダーの応答性が確保可能。
  • Python環境、CANoe環境を検証プロセスに含めると確保難な設備利用の回数を減らす効果が期待できる。

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