召喚士が召喚した召喚士~基礎から始める召喚マネジメント講座~ あとがき

召喚士が召喚した召喚士~基礎から始める召喚マネジメント講座~ あとがき 創作実験
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召喚士が召喚した召喚士~基礎から始める召喚マネジメント講座~
創作実験TOP異世界ファンタジー召喚士ものLv1召喚士が呼び出したのは、Lv99召喚士だった作品紹介低位精霊を呼ぶだけの実習だった。見習い召喚士リオルは、水精霊を呼ぼうとして失敗する。崩れかけた召喚を止めようと補助札に触れた結果、召喚陣から…

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

※このあとがきには、本編第一部および番外編に関するネタバレが含まれます。未読の方は、読了後にお読みいただけるとありがたいです。

この作品で最初に書いたのは、本編でいう第0話にあたる部分でした。

そもそものきっかけは、ちょっとした疑問です。

ファンタジーでは「竜が財宝を守っている」という設定はよくあります。
でも、その財宝が腐食したらどうなるのか。
長い年月の中で変質したらどうなるのか。
竜がうっかり踏みつぶしてしまった場合、それは守護失敗になるのか。

そんなことを考えているうちに、超まじめな赤竜、ヴァルグの設定が生まれました。

次に考えたのが、第14.5話にあたる部分です。

この超まじめ赤竜から、何かを盗むとしたらどうすればいいのか。
盗むこと自体は、極限まで技量の高い盗賊なら可能かもしれない。
けれど、相手は超まじめな竜です。おそらく、盗まれたことには気づく。
そうなると、これは事件になる。

では、その事件を第三者がどうやって解決するのか。
この赤竜を、どうやって説得するのか。

そんな順番で、設定が少しずつ作られていきました。

当初、この作品の仮称は「赤竜の契約」でした。

ただ、どうにも個性が弱いというか、少し物足りない。
契約と言えば召喚。
では、召喚士の話にしよう。

そう考えました。

ただ、召喚というものも、よく考えると分からないことが多いです。
呼び出すとはどういうことなのか。
呼び出すための理屈は何なのか。
呼び出した後、どう維持するのか。
どう指揮するのか。
そもそも、召喚対象との関係はどうなっているのか。

ならば、まじめに召喚士になったつもりで考えてみよう。

そうして、今作の召喚士設定が生まれました。

では、この超まじめ赤竜問題に対応する召喚士は、どんな人物がよいのか。

契約、召喚、運用、行政、交渉。
それらを全部扱う必要がある以上、普通の召喚士では成立しません。
そこで生まれたのが、王国最高位召喚士メルセナです。

ただ、メルセナだけで話を進めると、おそらく淡々と事件が処理されて終わります。
読者側からすると、何がすごいのか分からないまま、気づいたら解決している可能性が高い。

そこで、一人、未熟な召喚士を挟むことにしました。

それがリオルです。

リオルは、読者の観測点です。
基本的にはいろいろ未熟です。
ただ、それだけでは物語上の価値が薄いので、彼には一つだけ特殊な資質を持たせました。

それが、関係性を広く持てるという謎の資質です。

鳥やハツカネズミのような小さな相手と関係を作り、多数に応じてもらえる。
これは、メルセナのような高位召喚士でも簡単ではない。
そうすれば、リオルにもきちんと意味が出る。

では、メルセナとリオルをどう結びつけるのか。

二人とも召喚士です。
ならば、召喚士が召喚士を召喚すればいいのではないか。

ここでようやく、本作タイトルの「召喚士が召喚した召喚士」にたどり着きました。

前作の『八重結び』に続き、今回も変な作り方をしている気はします。

気になったところを、仮説でもよいので詰めていく。
これはたぶん、私の癖です。
そして今回は、その癖をそのまま物語にしたような作品になりました。

この作り方は、おそらく好みが分かれると思います。

ただ、もし面白いと思っていただけたなら、とても嬉しいです。
リオルもメルセナも、そしてヴァルグも、ここからまた少しずつ変わっていくと思います。

引き続き応援いただけるとありがたいです。

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